【完】白い花束~あなたに魅せられて〜


ガミさんと亜美奈と別れて駐車場へと急いだ。


珠璃と一緒に。


「なんだかんだで一緒に過ごすんだ?」


エレベーターの中、設置された鏡で髪の毛を整えながら珠璃は言った。


『…まぁ』


それ、車椅子の人の為のだよ。
珠璃の身嗜(みだしな)みの為のものじゃないよ…


全身チェックし終えた珠璃は、「ヨシ!完璧」呟いていた。


「ま、頑張って!私も頑張るから」


くるり、振り返った珠璃は握り拳を作っているけれど、彼女はまだ知らないのかな…


大和の気持ちに。


そう思ったけれど、これは私から言うべき事じゃないので


『…ありがとう』


告げて別れた。


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