【完】白い花束~あなたに魅せられて〜
「「「キレーイっ」」」
ハワイの空港へ降り立った私以外の女3人は、かなりテンションが高かった。
そりゃもう、最高潮だったに違いない。
チッ
思わず舌打ちしてしまう。
「仁菜はまーだ機嫌悪いのかよ」
「こんなキレイなんだからさぁ、そんな顔しないのぉー」
珠璃と亜美奈に両サイドから肩を組まれる。
ツンツンと頬をつつく亜美奈を少しウザく感じてしまった。
いや…まぁ、うん。
確かに綺麗だけど…
私は辺りを見渡した。
真っ青な空に南国特有のヤシの木。
外国によくあるような大きな車。
アロハシャツを着た人達。
空気はカラッカラで日差しは強いのに暑く感じない。