【完】白い花束~あなたに魅せられて〜
おそろい
不快になり響く電子音。
身体が暖かくてまだ夢心地。
こんなに安心して眠れる様になったのは、いつからだろう…?
もぞもぞと身体を捩(よじ)って手探りで不快の素を探す。
「仁菜」
さわり、胸に違和感が走る。
!!!???
『…っ』
ハッとして勢いよく起き上がれば
「起きた?」
頬杖を着いてニヤリと私を見下ろす翔と目があった。
『…何したの?』
じっと翔を見つめる。
「お前、少しは恥じらえよ」
私の質問には答えてくれなくて、フッと笑った翔は身体を指差した。
それに倣って視線を下げれば…
素っ裸だった。
『………』
じと目で翔を見ながら、シーツを手繰り寄せて身に纏う。