【完】白い花束~あなたに魅せられて〜
『…………』
開いた口が塞がらないって、こうゆう事を言うんだ…なんてどこか他人事の様に考えていた。
首筋にある1つの所有物という印。
キスマーク。
…初めて見た。
え?
コレどうやったら消えるの!?
絶対にガミさんに怒られるんだけど…
どうしよう…
洗面台の前で擦ってみたけど消えない。
えっ!?
え〜?
「…仁菜?」
私があまりにも遅かったのか、翔がドアをノックしてきた。
『ねぇ、翔』
「ん?」
『コレどうやったら消えるの?』
ドアをガチャリ、開けて翔に自分の首筋を見せたら笑われた。
…なんなの。
ムッとして睨めば
「時間が経てば消えるよ」
フッと笑って、「ほら着替えてきな」言って再び洗面場に押し込められた。