【完】白い花束~あなたに魅せられて〜


『…………』



開いた口が塞がらないって、こうゆう事を言うんだ…なんてどこか他人事の様に考えていた。



首筋にある1つの所有物という印。



キスマーク。



…初めて見た。



え?



コレどうやったら消えるの!?



絶対にガミさんに怒られるんだけど…



どうしよう…



洗面台の前で擦ってみたけど消えない。



えっ!?

え〜?



「…仁菜?」



私があまりにも遅かったのか、翔がドアをノックしてきた。



『ねぇ、翔』


「ん?」


『コレどうやったら消えるの?』



ドアをガチャリ、開けて翔に自分の首筋を見せたら笑われた。



…なんなの。



ムッとして睨めば



「時間が経てば消えるよ」



フッと笑って、「ほら着替えてきな」言って再び洗面場に押し込められた。


< 179 / 410 >

この作品をシェア

pagetop