【完】白い花束~あなたに魅せられて〜
「ふーん。ペンダント1つで安心か?」
珠璃は私の隣に腰掛けて、翔から貰ったペンダントに手をかけ、眺める。
そして「ハワイアンジュエリーかよ」ボソリ呟いた。
『…珠璃?』
徐に携帯を取り出してカチカチとボタンを押す彼女をじっと見る。
そしてずいっと見せられた画面。
ずらりと文字の羅列が表示された画面の1つを指差す彼女は
「ここよく読めや」
…なんか珠璃言葉遣いが、更に酷くなってはいないだろうか?
うーん?
少し悩んで、珠璃の指す文字を見た。
『…愛、してる?……永遠…?』
「ハワイ語だろ。
S to Nは翔から仁菜へって事だろーよ?」
ニヤリと笑う珠璃は私の顎を掴んで、じろじろと私を見つめる。
それを不快に思いながら、もう一度携帯画面を見た。
珠璃に見せられた画面には
Aloha au ia `oe…愛してる
Mauloa…永遠
そう表示してあった。