【完】白い花束~あなたに魅せられて〜


「ふーん。ペンダント1つで安心か?」



珠璃は私の隣に腰掛けて、翔から貰ったペンダントに手をかけ、眺める。



そして「ハワイアンジュエリーかよ」ボソリ呟いた。



『…珠璃?』



徐に携帯を取り出してカチカチとボタンを押す彼女をじっと見る。



そしてずいっと見せられた画面。



ずらりと文字の羅列が表示された画面の1つを指差す彼女は



「ここよく読めや」



…なんか珠璃言葉遣いが、更に酷くなってはいないだろうか?



うーん?
少し悩んで、珠璃の指す文字を見た。



『…愛、してる?……永遠…?』


「ハワイ語だろ。
S to Nは翔から仁菜へって事だろーよ?」



ニヤリと笑う珠璃は私の顎を掴んで、じろじろと私を見つめる。



それを不快に思いながら、もう一度携帯画面を見た。







珠璃に見せられた画面には





Aloha au ia `oe…愛してる

Mauloa…永遠




そう表示してあった。


< 188 / 410 >

この作品をシェア

pagetop