【完】白い花束~あなたに魅せられて〜
「いいよな〜仁菜はよぉっ」
盛大な溜め息を吐いた珠璃は、更に私を観察するようにじろじろ見だした。
その行動にさっきから、顔を顰めるしかない私。
…ちょっとウザいなぁ。
そう思いながらも机に置かれたカフェオレを口に含む。
あ、この味が一番いいや。
程良く甘いカフェオレ。
…ハワイのは甘すぎたしね。
「…ガミにバレたら大変だな?」
『!!!!』
私の首筋をツーっとなぞって、呟いた言葉に思わずカフェオレを吐き出しそうになった。
ぎょっとして、珠璃を見る私に
「脱ヴァージンおめでと〜」
何とも涼しげな顔で言ってのけた珠璃。
『……』
恥ずかしくなって、黙って髪を前にもってきて首を隠す。
「あーバレバレ。もう亜美奈も気付いてるって〜」
ふふんと笑う珠璃は「気付いてないのはガミだけ」言って再び、机に足を乗せた。