【完】白い花束~あなたに魅せられて〜
「………ふーん」
あ、少し声が低くなった?
『あ…の、仕事だからね?』
目の前には誰もいないのに、気づけば身振り手振りで謝っていた。
「………フッわかってるよ」
そう言った翔はもう仕事だからと続けた。
『あ、うんじゃあ』
「………仁菜おやすみ」
『あ…Aloha au ia `oe』
恥ずかしくなりながらも、それだけ告げて電話を切った。
意味がわかったよって意味を込めて。
3月とはいえ夜中はかなり冷えてて、部屋に入った時には身体がすっかり冷たくなっていた。