【完】白い花束~あなたに魅せられて〜


「………ふーん」



あ、少し声が低くなった?



『あ…の、仕事だからね?』



目の前には誰もいないのに、気づけば身振り手振りで謝っていた。



「………フッわかってるよ」



そう言った翔はもう仕事だからと続けた。



『あ、うんじゃあ』



「………仁菜おやすみ」



『あ…Aloha au ia `oe』



恥ずかしくなりながらも、それだけ告げて電話を切った。



意味がわかったよって意味を込めて。



3月とはいえ夜中はかなり冷えてて、部屋に入った時には身体がすっかり冷たくなっていた。


< 198 / 410 >

この作品をシェア

pagetop