【完】白い花束~あなたに魅せられて〜
「…ラブラブだな」
部屋に戻れば肩にブランケットを掛けた涼。
『…ん』
「ほら、これでも飲め」
手渡されたのは温かいカフェオレ。
それを手に取り、ソファーに座った。
涼もビール片手に私の隣に座る。
「…お前…ヤったのか!?」
いきなり私の肩を掴んで、揺さぶる涼に吃驚した。
言っている事とその行動に、ただただ目を見開いて無言になるしかない私。
まるで信じられないものでも見るような目をした涼は、ハッとして私から手を退けた。
「悪ぃ。今の忘れて」
『…涼?』
意味が分からなかった。
そんな顔をした涼も、忘れてと言った涼にも。
ただただ意味がわからなくて、混乱するだけだった。