【完】白い花束~あなたに魅せられて〜
涼はその後グイっとビールを一気飲みして、部屋へと行ってしまった。
去り際に「お前可愛くなったな」頭を撫でて。
誰もいなくなったリビングには私の『…意味分からない』という言葉が響いていた。
…本当に涼はどうしたのだろうか?
いや、まぁ…言葉の意味はわかったんだけれど。
多分…あれだ。
翔との事を言っていたのだろう。
だけど、あの吃驚した顔と“忘れて”の言葉。
あれは何を意味するの?
考えたけどわからなくなった私は、カフェオレをちまちまと飲みながら、歌詞カードをただぼうっと眺めていた。