【完】白い花束~あなたに魅せられて〜
なんで…?
怖い…
誰が?
翔が?
違う。
私は翔が好き。
震えている事がバレないように、身体を翔から離して隣に座り直す。
『…ごめん。ちょっと疲れてて…』
「………」
翔は何も言わなかった。
ただ私の瞳を探るようにじっと見ていた。
その瞳に囚われないように、悟られないように
『…明日も早いし、寝ようか?』
言葉を吐いてバスルームへと逃げた。
変に思った?
バレた…?
まだ震える身体を抱きしめて、私は静かに泣いた。