【完】白い花束~あなたに魅せられて〜


なんで…?
怖い…



誰が?



翔が?





違う。



私は翔が好き。



震えている事がバレないように、身体を翔から離して隣に座り直す。



『…ごめん。ちょっと疲れてて…』


「………」



翔は何も言わなかった。
ただ私の瞳を探るようにじっと見ていた。



その瞳に囚われないように、悟られないように



『…明日も早いし、寝ようか?』



言葉を吐いてバスルームへと逃げた。





変に思った?
バレた…?



まだ震える身体を抱きしめて、私は静かに泣いた。


< 218 / 410 >

この作品をシェア

pagetop