【完】白い花束~あなたに魅せられて〜
「…あのねぇ、いくら私でもその期待には応えかねないな…」
珠璃のメンチにガミさんたじたじ。
ついでにスタッフもビビり気味だ…
「そーだよぉーいくら珠璃でもクランクインで、しかもカメラ前にそんな事しないよぉっ!!するなら裏で、だよぉ」
NASのリーダーこと亜美奈。
ショートカットの茶髪は瞳と同じ色。最年長23歳。
残念な事に脳内は一番最年少。
そんな彼女は、人差し指を唇に当ててウィンクを珠璃に投げた。
「亜美奈も何言ってっ…あぁっ!仁菜っ!!仁菜だけが頼りだからねっ!?」
がしっと両手を取られてバランスが崩れる。
がっくんがっくん私を揺らすガミさんの目は血走ってる…
とりあえず、揺らすのを止めて欲しい。
「て、いうかぁー千夏ちゃん失礼ー」
「第一ガミが受けた仕事だろ?」
これじゃぁ誰が一番年下なのかわかんない…
結局終始緊張しっぱなしのガミさんは最終的には
「私にも男紹介しろよ」
全く意味不明な言葉を発していた。
「「「………」」」
“早くいい出会いがあればいいね”とNASメンバーみんなが思った事だろう…