【完】白い花束~あなたに魅せられて〜


「これからもずっと言わないつもりかよ!仁菜は義理の父親に暴力受けてたんだぞ!!」



その言葉で蘇る記憶は幼い頃の自分。



どこか曖昧だった記憶のパズルに、すべてのピースが揃う。



母親と、父親の、記憶―



…そうだ。





なんで私はこんな事を忘れていたんだろう。



なんで自分が“大人の男に頭を触られる”のがダメなのか。



…少し考えたらわかるはずなのに…



自分の父親に殴られてたから…



だけど…それだけじゃない…



私…あの日もいつもの様に殴られてた。



だけどあの日は少し様子が可笑しくって…



あのオレンジがかった部屋で…



“…お前は可愛いよ”



そう言った父親は…私の服を脱がして―…



『やあぁぁぁっ…』



バンッ



「仁菜っ!?お前今の聞いてっ…!?」


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