【完】白い花束~あなたに魅せられて〜
『…壱成さんは…私の父親なのっ!?』
「……そうだ」
『…だったら!だったらどうして…私とお母さんを捨てたのっ!?』
涼の胸を押しのけて、壱成さんの胸を叩く。
涼は私を羽交い締めにして、「落ち着け」って言うけれど。
落ち着けない。
わかれない。
私には誰の気持ちもわからない。
私に存在意義がもしあるのだとしたら、教えてほしい。
なんで私は産まれたのか?
この気持ちをぶつけてしまう。