【完】白い花束~あなたに魅せられて〜
「当時関係があったのは私と彼だけ…。それで私は調べたよ。
男の血液型はAB、サリアさんはO型。…私も仁菜もO型だ」
「…お前は親父の子供で俺と千夏さんの妹だ」
涼の言葉に、いつも願っていた事が現実になった。
私が欲しい存在、家族。
「捨てられたとはいえ、私が愛した女性との間に出来た子。嬉しくないわけがない。…あの仁菜を迎えに行った日に全てを話そうと思っていたんだが…仁菜があんな事になっていて、言えなかったんだ」
それは…私が心に大きな傷を負った日。
だけど壱成さんが救ってくれた日でもある。
あの時壱成さんが来てなかったら、私は本当の意味で死んでいたと思う。
父親と思っていた人にレイプされたって…
…だけど壱成さんはぎりぎりで助けてくれた。
私にはあの時壱成さんがヒーローに見えたよ。