【完】白い花束~あなたに魅せられて〜
それに吃驚して、私は目を見開く。
…あれ?
キスできた…?
大丈夫になったの…?
自分の身体の事なのに、よくわからなかった。
「…やっとキスできたな」
その言葉に、翔も気付いてたんだって思った。
間近でふっと笑った翔の息が唇にかかる。
こんな体勢でこんなの…恥ずかしい。
『なんで…出来るようになったんだろう…?』
少し視線を外して言う。
「…わかんねぇけど、多分仁菜が話す事で、恐怖心が軽くなったんじゃないか?」
……そんなものなのだろうか。
必死に言わないようにしてたのに、それが裏目に出てたって事…?