【完】白い花束~あなたに魅せられて〜
ここは相模芸能事務所。
白と黒で統一されたこの部屋の一角、2人掛けソファーに座るのは私、菊地仁菜(きくちにな)。
トップアイドルNASの一員です。
現在17歳。
都内の芸能課コースの高校2年生。
面倒くさがりの私が、何故アイドルなんかやってるかってゆう質問は追々答えるとしてさ。
あ、ちなみに私の目の前のテーブルに週刊誌叩きつけてるのはガミさん。私達のマネージャー。
ガミガミ口うるさいのと相模のがみをかけてガミらしい。
名付けの親は今隣のソファーで寝そべって、他人事のようにケラケラ笑ってる女、要珠璃(かなめしゅり)。
まぁ見た目も性格も正しく猫。
NASのメンバーの1人。
…私なんかよりも遥かに恋愛スキャンダルが多いんだよね。
私を叱る前に珠璃を叱って欲しい。
そう嘆かざるを得ない。
ちなみにNASにはもう1人メンバーがいるんだけど、今は雑誌の撮影中らしくてここにはいない。
名前は島亜美奈(しまあみな)
NASのリーダー
亜美奈がいてくれたらガミさんを宥めてもらえたのに。
どうやら私は、ツいていないらしい。