【完】白い花束~あなたに魅せられて〜
『ご飯食べた?薬は?』
私の質問に僅かに首を横に振ったガミさん。
何かないかと冷凍庫を開けて吃驚した。
何もなくて。
『…取りあえずベッドで寝よう?』
上体を起こして、立ち上がったガミさんは一瞬にして床に座り込んでしまう。
はぁはぁと息を切らし、さっきよりも顔色が悪くなっている。
ガミさんの部屋まで私が運べるわけもなく、何とかソファーに再び寝かしつけて、ブランケットを掛けた。
…どうしよう?
こういう時ってどうすればいいの?
無意識に掛けた電話。
1コールですぐに出た相手の声を聞いて、安心してしまう。
「仁菜?」
『涼…ガミさんが…』