【完】白い花束~あなたに魅せられて〜
控え室に戻って私服に着替える。
今日はもう仕事は終わりなわけで、携帯を確認すれば翔からメールが来ていた。
“今日仕事終わったら仁菜の家行くから”
行っていい?じゃなくて行くからという決定事項に思わず笑みが漏れる。
今日は会えるんだ。
弾む胸を落ち着かせ“待ってる”送って携帯を閉じた。
「ねぇ仁菜」
『何?』
「今日、翔に会うでしょ〜?」
『…どうして?』
いや、待って。
亜美奈がさっきからカンが良すぎて怖いんだけど。
なんでバレた?
平静を装いつつ聞き返す。
「だって顔に書いてあるから…ね?」
マジですか!
私顔にそんな事書いてあるのっ!?
ニヤリ笑う亜美奈はガミさんに「色ボケだよねぇ?2人とも」私と朱璃を差す。
それにはガミさんだけではなく、榎本さんまでもがウンウンと頷く。
「ま、スキャンダルにならない様に気をつけますぅー」
朱璃はスました顔して「お疲れ様〜」控え室を後にした。
きっとこれから大和と会うんだろう。