【完】白い花束~あなたに魅せられて〜


控え室に戻って私服に着替える。
今日はもう仕事は終わりなわけで、携帯を確認すれば翔からメールが来ていた。



“今日仕事終わったら仁菜の家行くから”



行っていい?じゃなくて行くからという決定事項に思わず笑みが漏れる。



今日は会えるんだ。
弾む胸を落ち着かせ“待ってる”送って携帯を閉じた。



「ねぇ仁菜」


『何?』


「今日、翔に会うでしょ〜?」


『…どうして?』



いや、待って。
亜美奈がさっきからカンが良すぎて怖いんだけど。



なんでバレた?



平静を装いつつ聞き返す。



「だって顔に書いてあるから…ね?」



マジですか!
私顔にそんな事書いてあるのっ!?



ニヤリ笑う亜美奈はガミさんに「色ボケだよねぇ?2人とも」私と朱璃を差す。



それにはガミさんだけではなく、榎本さんまでもがウンウンと頷く。



「ま、スキャンダルにならない様に気をつけますぅー」



朱璃はスました顔して「お疲れ様〜」控え室を後にした。



きっとこれから大和と会うんだろう。


< 388 / 410 >

この作品をシェア

pagetop