【完】白い花束~あなたに魅せられて〜


「ガミ酒癖悪ぃし、却下だよ〜あの姿見たらそのダンサーとやらもドン引きよ?そんな醜態曝しちゃぁ、ガミが可哀想でしょ〜?寧ろ誘わなかった私を褒めろよなぁ!?」



机の上に足を乗せてゲラゲラ笑う下品なアイドルこと珠璃は“清楚なアイドル”として売り出してるとは到底見えない。



「あっ!また!珠璃あんた、机の上に足乗せないのっ!それに私は酒癖は決して悪くないわよ」


『…悪いよ』



無自覚なのがイタイ。三十路の独身女。




ライブの打ち上げで散々スタッフに絡みまくって、その帰りに大声でヤンキーに喧嘩を売ったガミさん。


それだけでは収まらず、挙げ句に私の上にリバースをして下さった事を私は決して忘れない。



「ほ〜ら!仁菜も言ってんじゃん!周知の事実だかんな!」




そう周知の事実。
マネージャーが酒癖悪いのも
珠璃がヤンキー上がりなのも





…私が年をサバ読んでる事も。



スタッフやこの世界の住人には知れ渡っています。


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