【完】白い花束~あなたに魅せられて〜





撮影が忙しかった私に久々に空いたオフの日。



その日はゆっくり過ごしたかったのに、きっちりばっちり朝の8時にお迎えに上がったガミさんによって、学校へ強制連行された。




「華の女子高生、青春を謳歌しなさい」


それは私がガミさんの車から降りた時に発せられた言葉だった。



…青春、ねぇ
こんな私が青春なんて謳歌できるわけがない。



むしろ私は部屋でゆったり読書ができる時間を謳歌したかった。



仕事がない時は決して休ませてくれないガミさん(と社長)は厳しいなと思いながらため息を吐く。



門から校舎に向かって一直線に歩いていく私に刺さるのは好奇な視線。



その内何名かはスタジオでも顔を合わせたことのある、エキストラ。



…まとわりつく視線がうざったいと感じるのは、私が荒んだ性格だからではないと思う。



一体、何なの?


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