【完】白い花束~あなたに魅せられて〜

強制と言う名のデート





その日の“プリメーラ”の撮影を終えた私と珠璃の目の前には久々に揃い踏みのQuartet。



全員集合なんてめったにないのにその日は、珍しく4人いた。





「おっつっかれ〜」



そう言ってヘラッと笑ったのは大河。
彼の最近のお気に入りはちょんまげらしい…



長い前髪がなくなった彼からはフェロモンだだ漏れが収まる…わけではなく、相も変わらずだった。



「デコしまえよな〜」



ケラケラ笑う珠璃に「え、やだぁ〜」とか言っちゃう大河はオネ…ソッチ要素でもあるんだろうか?



若干引き気味に珠璃と大河のやり取りを見ていたら



「よぉ」



今日も何の躊躇いもなく私の頭に触れた彼。



『…よぉってゆーか今から上がりなんだけど…』


よぉってオハヨウとかの意味でしょう?
なんで撮影終了後に言うかな…?



「まー細かいことは気にしてたら翔とはやってけないよ」



手にカフェオレを持った陽斗がそれを私にくれた。



ん、いい子!
陽斗は本物の弟さながらの可愛さ。
いつの間にか私がカフェオレを飲むことを知ったらしい彼は、いつも私にそれをくれるようになった。



お礼を言って受け取ったら「どういたしまして」と陽斗スマイル。



珠璃や他のメンバーにも甲斐甲斐しく飲み物を配る陽斗は、確実に気が利くNo1だろう。



その話をガミさんに話したら「弟はそんなに可愛くない!」と涼の可愛くない数々の行いを聞かされた。



その内容の半分くらいに未婚の姉をからかう弟の話があったけれどそこはスルーしておいた。


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