【完】白い花束~あなたに魅せられて〜
『…私がそーいう話苦手なの知ってるでしょ』
「あー…悪いな。でもさっきの見て、大丈夫になったのかと…」
『……。』
チラリと私に視線を向けてニヤリと笑った涼は、そのまま私の隣に腰掛けた。
もうお風呂に入る気はないのか…。
明らかに長居するらしい涼は再び立ち上がり冷蔵庫を漁って、私の前にカフェオレ、自分はビールを持っていた。
「…仁菜はあいつと、どうゆう関係?」
ゴクリと一口飲んだそれをテーブルに置き、身体ごとこちらに向く涼。
…どうやら、事情聴取が始まるらしい。
はぁ…。
やっぱり素直に涼に従ったりせずに、あのまま逃げれば良かったと後悔したのは言うまでもない。