君とタンポポ


そう言いつつ、青年は

稀菜の手にあるミートソースパスタを

奪い取ると、まわりの

ラップをとり、フタをあけ食べ始めた。

稀菜はその様子を見ながら

ベンチに余裕があったので

左に座り、答える。

「私が嫌いでも
あなたが食べてくれるでしょ…。
というか、ホームレスのくせに
プライドなんて捨てなさいよ。
あげるって言ってるんだから
気にせず貰えばいいのよ。」




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