君とタンポポ
そして、稀菜は、

そのホテルから出る。

辺りは夜だというのに、

きらきらとライトにてらされ明るい。

男女はイチャイチャと
ひっつき合う者や

酒のにおいをプンプンとさせ

よれよれになっている者や

遠くで騒ぐ声が聞こえる。

稀菜は、そんなもの

ないかのように、歩いていく。

そうして、歩いていくと

公園がある。

稀菜は、その公園に入ると

奥にあるベンチに何かある。

それに、近づくと

それは、すごく大きい。

どうやら毛布にくるまる

人間のようだ。

稀菜はそれに声をかける。





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