悪魔×天使

すれちがう気持ち

~結羽side~
あれから数週間後。
何度か廊下ですれちがう。
その度に目が合うんだ。
あたしは、廊下ですれちがわなくても流聖を目で追ってしまうんだ。
この時あたしは、自分の本当の気持ちに気づいていなかった。
・・・違う・・・。気づかないフリをしていたんだ。

~流聖side~
最近廊下ですれちがう俺ら。
その度に目が合う。
あいつとすれちがわなくても、どこかで見つけると俺の目はあいつに向けられる。
最近どうした俺。おかしいぞ?
俺は、気づいてなかったんだ本当の気持ちに。
いや・・・気づこうとしなかったんだな・・・。

放課後、あたしは親友の桜と帰ろうと思ったけど、桜は先輩と帰るらしく、むなしく1人で帰ることに・・・泣

『ふぃ~疲れた・・・』
なにげなく言った言葉に。
『なにが?』
返事が返ってきた。
『誰?』
すかさず聞くあたし。
『俺だよ』
そこには流聖がいた。
『なんであんたが・・・』
『なんでってなんででも』
答えになってなくない?
まあ、いいですけど。
『あっそ。』
『あっそって・・・まあいいや。てか今からお前んち行っていい?』
はい??
うちにくる・・・
ええええええ!!!
『なんで?なんで?意味わからんしっ』
『意味わからんくない。とりあえず行くぞ』
ちょっ・・・まって~~~!ますます意味わかんねーよ!!
・・・という事で家に到着。笑
『ついたな。』
お前が来る意味わかんねーし!!
『まあ入るか』
君の家じゃありませんよ?笑
ガチャ・・・
『おじゃましまーす』
『家、誰もいないよ』
『いーからいーから☆』
まあいいけど。
来た意味もわからないし、なんであたしんちなのかも分からない。
『てかさ、お前好きな人いねーの?』
い・・・いきなりですか?
あたしは、とっさに
『いないよ。極城いい人いないしね』
あ~言っちゃったよ。
ホントはさ・・・
『そっか。じゃーな』
え???
帰っちゃう系ですか?
『あっ・・・うん』
ってあたしもうんって言ってるし。
ガチャ・・・バン!!
なんか悪い事したのかな?
いきなり帰っちゃうし。


こうやって、お互いの気持ちに気づけないまま、時間だけが過ぎてゆく。
気持ちが・・・すれ違ったまま・・・
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