ネコをかぶる俺様
そりゃ・・・確かに見てみたいけど。
でも実際に男の人が
そういうの持ってるってなんか嫌。
「彼女とかいないのかな~?」
舞が机を物色しながら聞いてきた。
「え・・。聞いてないけど。
どうだろう??」
「彼女とかいたらさ、
プリとかなんかありそうじゃない?
でも何にもないよ~。
それっぽいもの~」
それっぽいもの・・・というか、
机には座った形跡すらない!
ベッドの上の布団は
半分めくれていて、
唯一生活観があるのがそこだけ!
部屋では寝てるだけっぽい!
「う~ん・・・。
やっぱないね~・・・」
舞が捜索をやめたらしい。
そのままベッドの上に座った。
「ないって・・・?」
「エロ本とか!
見たかったのにぃ」
見るからにガッカリした様子の舞がおかしくて、思わず笑った。
「写真とかもないよね。
アルバムとか・・・」
「そういえば・・・」
思い出になりそうなものが
何一つないかも。
男の人ってそういうもんかな。
私なんて、アルバムとか、
学校で描いた絵とか作文とか、
全部あるけどな・・・。
とりあえず・・・
バレることがないように、
全部元の場所に戻して
お兄さんの部屋を出た。