I LOVE YOU ?
『一週間後の夜10時に、俺の家に来てほしい』
アンタって人は、どこまで我が儘なの?
お願いをするなら、自分から会いにきなさいよ。
もう、一言も喋りたくないから、言わないけど。
『絶対に来て。来てくれるまで、ずっと待ってるから』
自分の家にいるんだから、待ってるのなんて当たり前。
スイの発言に少々ムカつきながらも、あたしは鞄を背負って玄関に向かう。
『絶対!来てほしいっ!俺のこと、信じてっ』
リビングから叫ぶスイの言葉を耳に入れないように、スイの家から逃げ去るように、あたしは出た。
信じない…信じない!
耳を塞いでも聞こえてくるのはスイの声。
…もう、振り回されるのはうんざりなの。
“愛してる”
の言葉よりも、ほしいものがある。
でもそれはあたしは自分で手に入れられないから…。
スイ。
アンタ次第なんだよ。