I LOVE YOU ?
「カンナって、器用そうで不器用よねー」
頬杖をつきながら真弓は呟いた。
「クールとも言われてるけど、そうでもないし、嫉妬しまくりだもんね」
皆、あたしの中身を知らないから。どんな人かも、どんな性格かも。
あたしだって人並みに嫉妬したりする。
……………………って…。
「…は?」
「は?」
「…いや、何で?……しっと…」
「あんた、気付いてないの?」
目を見開く真弓にあたしは首を捻る。
嫉妬?
まさか。
どうしてあんな浮気野郎に嫉妬なんかしなきゃいけないの。好きでもないのに。
「…するわけない。大嫌い、だもの」
珈琲を一口飲む。
何だか、目頭が熱くなってきた。
「自分の気持ちに素直になれば?」
はぁ…と溜め息をついた真弓を見た。
素直…?
あたしはいつだって素直に生きてきたわ。
自分に嘘なんて
「スイくんのこと、本気になっちゃってる顔してるわ」
ついたことなんか、一度も…。