I LOVE YOU ?
「あー…なんかなー」
「…何?」
椅子に深く座って背もたれに寄り掛かる真弓は携帯をジッと見つめていた。
すると携帯を突き出されあたしは画面を覗く。
「…あ」
「あたしも、逢いたくなってきた」
「…忙しいんだ」
真弓の携帯にはメール画面が表示されていて、送り主は真弓の彼氏さんからだった。
XXXX/06/25 14:38
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To.雄太郎
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ごめん…
来週会えなくなった
出張頼まれたんだ
雄太郎さんは真弓の彼氏で9歳年上の29歳。
普通のサラリーマンだけど、住んでる所が離れてるから、いわゆる"遠距離恋愛"中。
先週まで会えるの楽しみにしてたのに。
「嫌味に聞こえるかもだけど」
「…?」
「カンナたちはいいよね。逢いたいときに逢える距離にいるんだから」
「………」
…ちょっと真弓に同情した。
だって笑ってるけど、瞳は泣いているんだもの。