I LOVE YOU ?
中庭についても「雄太郎、雄太郎」ってうるさくて、耳を塞ぎたい気持ちでいっぱいになった。
だって口を開けば、「雄太郎がね、あたしに逢いたいって」「雄太郎はあたしのこと愛してるからね」「雄太郎があたし無しじゃ生きていけないって言うからね」
本当に今は雄太郎さんしか目がないくらい惚気てくる。
こんなの真弓じゃないと思ったし、別人になったんじゃないかって疑った。
でもやっぱり真弓は真弓だった。
欝陶しいったらありゃしないわ。
…こっちはムカムカしてるっていうのに。
「雄太郎がね、あたしの手料理沢山食べたいって」
「…あー…うん、もー聞き飽きたわ。今ので三度目」
「もうちょっと聞いてよ、カンナにしか雄太郎の話したことないんだもの」
「…いやよ。ただでさえバカップルみるとうんざりするのに」
はぁっと一つ大きな溜め息をついてベンチに腰を掛けた。
真弓も漸くあたしの苛々の原因がわかったみたい。
「スイくんから一度も、連絡こなかったの?」