I LOVE YOU ?


だって恐いじゃない。


もし、スイが本当に真弓が言ったみたいに浮気をしていたら、あたし、どうすればいいの?



キッパリ別れる。自分の想いを全部伝えて別れる。そう決めたけれど…。

あたしに出来るかしら。




「…出来るはず、ないじゃない」


あたしはスイの家のスペアキーを握りしめた。



…こんなにも、好きなのに。


気づかないところで、スイに対して想いが膨らむばかりなのに。



自分の素直な想いを伝えられる?

笑って、キスをして、「好きだったわ」って言える?


あたしには、出来そうにないわ。



「………なんて、ネガティブすぎだわ…」


深く深呼吸をしてドクドクと上がる心拍数を落ち着かせる。




――スイ。


信じるからね。

あたしだけを見ていると、
好きだと、

愛していると、

言ってくれたスイの言葉を信じるから。


だから、ねぇ…。


行動で示して。

言葉だけじゃなくて、体で教えてよ。


きつく優しく抱きしめて。
甘い深いキスを頂戴。
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