I LOVE YOU ?


やっぱり、ね。


もう、そう思うしかなかった。


「信じる」なんて馬鹿みたいなことしなければ良かったわ。



「…カ、ンナ……」

「あらぁ〜…早速ばれちゃったぁ」



ベッドに押し倒されているスイに、下着姿でスイに馬乗りをしている女。


ベッド付近にはスイのストライプのポロシャツに、女の着ていたであろうミニスカとTシャツが散らばっていた。


ヤる寸前、だったのかしら。

そんなこと、気にする必要はないけれど。



「…ごめんね、お邪魔したみたいね」

「ちがっ…!カンナ違うんだっ」


女のところから抜け出してスイはあたしの目の前まで来た。


「…あたしが来る前なら何やってても良かったんだ。見せ付けたかった?あたしに」

「誤解だっ、本当に何も…」

「…それとも、この一週間連絡をしなかったのも、あたしを本気で捨てるつもりだったからかしら」

「カンナ!!」

「…別に、捨てるなら捨てればいいわ。この世にあたしを愛してくれる男なんて五万といるんだから」


スイが何かを言っていてもあたしは聞く耳を持たなかった。持てなかった。いや、違うか。

持ちたくなかったんだわ。
< 38 / 61 >

この作品をシェア

pagetop