I LOVE YOU ?
「…話を、聞いてくれるか」
「…………」
さっきの女との話?
それとも別れ話?
それとも、また言い訳でもするのかしら。
何も言わずに下を向いて唇を噛み締めていると、スイはあたしの肩に手を添えて、ソファーに連れて行かれた。
「…はい。ミルクティー…好きだよな」
「…ありがとう…」
スイは先程とは違って、乱れた髪を戻し、上半身裸だった身体は既に服を着ていた。
どうして一度も好きだと言った事がないあたしの好きな飲み物を知っているんだろう。
渡されたミルクティーを口に含むと、スイはあたしの隣に座った。
「いつもカンナん家行くとミルクティーが入ってたから」
「…よく勝手に、冷蔵庫漁ってたものね」
罰が悪そうに眉を下げて「ごめん」と呟くスイを横目にあたしはもう一度ミルクティーを飲んだ。
「カンナ」
「…………」
「さっきの、ことだけど…」
さっきとは一転。
スイとあたしの間に流れる空気が変わった。
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