I LOVE YOU ?


「嬉しい……めっちゃくちゃ嬉しいっ!!!!嬉しいよっ!!カンナーっっ!!」

「わっ…わかったから静かにしなさいよ!夜遅いのよっ」

「だってこんな嬉しいこともう一生ないと思うんだ!!マジで嬉しいよーーっ!!」



"嬉しい"を連発するスイに自然とあたしの頬も緩んだ。


スイの首に腕を回すと勢いよく離れるスイ。



…何よ。こっちからやるとアンタは逃げるの?

アンタからあたしに抱き着くのは良くてあたしからは駄目なの?

冗談じゃない。


もう一度スイに手を伸ばすとまた一歩下がられて、再び同じことをすると同じように逃げられる。


…なんなの。



「…何で逃げるのよ」

「え、あ。いや…そのー…何と言うか…」

「…何聞こえないハッキリ言って正直に話しなさいよ」

「き、今日はカンナ良く喋るな…」

「…話反らそうとしてんじゃないわよ」


もう一度詰め寄るとスイは大袈裟に後退した。


……本当になんなの。さっきまでの喜びは何だったの。


…むかつく!!
< 54 / 61 >

この作品をシェア

pagetop