世界が二つ在ったなら
「無駄??」




その時の私には理解出来なかった。




「そそ。無意味ってこと。」



「なんで?」



「ん?だってさ」



有亜はどこか遠くを見て言った。




「梨乃だって、気付くよ。
全部無意味なんだって。
何でかなんて、人に聞いてもわかんないさ。

いつか自分で気付くよ。

その時ようやくわかるんだ。

それは、大きなことで
あまりにも些細なこと。

それだけだよ。」



あのときの有亜の言葉の意味。

あのときの私にはわからなかった。



今の私にはわかる。






あのとき有亜が抱えていたものが。




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