素直な気持ち
「愛華・・・」

私は、愛華のほうを向く。

「ん?」

「俊のおでこにある傷って・・・」

私は、俊のおでこにある傷を指差した。

「あぁ。この傷?この傷は、確か、菜緒が投げたボールが俊のおでこに当たったんだと思う。ほら!陸上記録会の時!」

陸上記録会の時?

って1年の時だよね?

私、投げる時ミスしたっけ?

う~ん・・・

あっ!

思い出した!

私あの時手首怪我してて、その怪我してるほうで投げたら、距離測っている人のおでこにいきよいよくぶつかったんだ!

「思い出した!でもなんで、私ってわかったの?」

「俊から聞いたの。井原菜緒って子がいるって。私は全然知らなかったんだけどね。菜緒って子がどんな子か知りたくって、そして陸上記録会の時菜緒の友達が菜緒を呼んでたから見たら、この子かって思ったの。」

うわ~・・・

私、愛子が言ったことの記憶ほとんどおばえてないよ・・・

「そうだったんだ!じゃあこの傷私がつけたことになるのか・・・」

私は俊のおでこを見て申し訳ない気持ちでいっぱいになった。

きっといたかっただろうなぁ・・・

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