思う空*運命の人
昔はこんなんじゃ無かった。
どちらかと言えば
“仲良しな家族"
だったと思う。
お祭りの時だって母が私に浴衣を着せてくれた。
母はいつも笑っていて、優しい穏やかな人だった。
「美羽、手繋ごっか」
「うん!!」
それで家族3人で手を繋いでお祭りに行った。
昔は4つ、歳の離れた兄がいた。だけど何年か前に出ていった。
名前は高峰良羽(タカミネリョウ)
兄はいわゆる不良ってやつ。
別に、特別仲が良かった訳じゃ無かったから、特に生活事態は変わんなかった。