思う空*運命の人
龍也Side
俺は、いつも見る女が気になっていた。
学校の帰りにいつも笑ってて、一見楽しそうに見える。
でも心から笑ってない…
目に色がない。
胸が苦しくなるんだ…
あいつを見ると。
一刻でも早く助けてやりたい…。
でも住む世界が違い過ぎる。
関わってしまったら、多分あいつを手放したく、なくなってしまう。
そう思っていた。
ある日、いきなり雨が降ってきた。
俺は車に乗っていて外の景色を見ていた。
そしたら、あいつが鞄を頭にのせて走っている姿が目に入った。
俺はあれじゃあ風邪をひくと思い、
「おい、ちょっと車止めろ」
そう言っていた。
車が止まった途端車から降りたが、あいつはいなかった…