また、いつか。
眺めていた彼らが、急に近くに感じ我に返った。
もしかして、怪しまれた??
「ね、君もしかして転校生?」
「えっ!?」
いきなり、背の高い青いユニフォームを着た男子に声をかけられた。
「ほらー、びっくりしたじゃない」
色黒の女の子が、腕を組みながら彼に話しかける。
「だってさ……」
その彼は、少し拗ねた様子だ。
「これじゃ、ナンパだな」
ボソっと色白の男子がつぶやく。
「「ははは」」
目の前にいる5人が一斉に笑いだした。
まるで、どこかの学園ドラマの笑いのシーンを見ているようだ。
「ほら、お前らが変なこと言うからこの子、戸惑ってるじゃねーかよ」
彼は、あせりながら小さく「悪いな」と私にしか聞こえないくらいの小さな声で誤ってきた。