また、いつか。

「えっと、名前なんて言う?」

彼は、微笑みながら私に問いかけた。

「あ、山口春菜です」

「いくつ?」

次に、坊主の男子が。

「15歳で、えっと高校1年生です」

「どこから?この学校に転校生なんて珍しいよね?」

次は、ぽっちゃりとした女の子が。

「ニューヨークからです。父の仕事の関係で」

「「ニューヨーク!?」」

5人一斉に驚く。

って、これじゃ尋問じゃない。

「は、はい」

こう見えても、人見知りの私にとって初対面の人と話すというのは凄い緊張するものだから、つい敬語になってしまう。

長年、ニューヨークと日本を行き来しているけれど、この人見知りさはどうも日本人そのものだ。


「あのさ、夏休み俺らと遊ばない?」

「えっ?」

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