また、いつか。

―――翌日。

「お母さん、これ変じゃない!?」

「変じゃないわよ。あまり、遅くならないようにね」

「はあい」

私は、もう一度自分の部屋に戻り身なりのチェックをする。

チュニックに短パンをはき、髪はおろして少しゆるく巻いている。


「よし、完璧」

急いで階段を下り、私は家を出た。

――――――ピンポーン。

「こんにちは」

私は、斜め前にあるカズの家のチャイムを鳴らした。

「いらっしゃい、入っていいわよ」

私は、玄関のドアを開け家の中へと入る。

「ほら、カズ。ハルちゃんが来てくれたわよ」

カズのお母さんは、慰霊に向かって話しかける。

「カズ、久しぶり。私ね、今から昨日会った遼東学園の人たちと遊ぶの。なんかね、その子たち、凄い楽しそうなんだ。私も、いつか、あんな風に楽しい高校生活送れるかな?カズは、どう思う……?」

カズに問いかけても返ってこないくらいわかる。

けど、何か伝わるものがあるんじゃないか。

ただ、そう思っただけ。

「あ、時間だ。じゃ、カズ。行ってくるね。また、明日」

私は、カズのお母さんにさよならを行って、お母さんに書いてもらった地図通り電車にのり、遼東学園まで向かった。

まだ、名前も知らない人たちと遊ぶのはとても不安だ。

けれど、なんとなく初め会った時、良い人そうに見えた。

だから、遊びたいって思ったのかな……?
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