また、いつか。
「おーい!早く来いよ〜!!」
芝生の方から、彼を呼ぶ声が聞こえた。
「じゃ、俺行くわ」
そう言って、彼は私に背を向けた。
あ!?
「待って!」
「ん?」
彼は、顔をこちらに向けた。
「ねっ、名前教えて?」
「秘密!」
「何で?」
「また、いつか会えるだろ?
だから、そのいつかまで俺のこと覚えてろよ!
そしたら、教えてやる」
彼はいたずらっ子のような笑みを浮かべて、芝生の方へ走りだした。
まるで、キミは太陽のような人でした。
キラキラ輝いてた。
でも、その日から一度も彼の姿を見ることはなかった。