君が落とした青空
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目が覚めるよりも前に、意識が先に目を覚ました。
――なんど、繰り返せば終わりはくるんだろう。
そんなことを思いながら、ゆっくりと、今度は目も明けて朝を感じた。
相変わらず朝だというのに薄暗い空が窓から広がる。
気が、狂ってしまいそうだ。
重い体を持ち上げて、そのままベッドに腰掛けてうなだれる様に頭を下げた。
考えたくないのに、それでも考えてしまう。
今日の終わりなんて知りたくなかった。何も回避できないのであればなおさらのこと。
全てを切り捨てて離れてしまえば楽になるのかと思ったのに、それでも何も変わらない、むしろ余計に辛いだけじゃない。
――あんな顔をさせたかったわけじゃない。
修弥のあんな顔を見たかったわけじゃない。あんな顔をするなんて思ってもなかったんだ。
なんで、なんであんな…
私と一緒にいる意味は何なんだろう。
なんであんな悲しそうな顔をするの?
何度も何度も繰り返せば、あの終わりだって苦痛じゃなくなるの?
「実結ー」
今日も相変わらず、私を呼ぶ母の声に、大きなため息が落ちる。