君が落とした青空
そのままカチャンとスプーンを置いて席を立った。
「何?もういらないの?」
「…もういい」
悪いけどそんな気分じゃない。
朝からご飯食べる気分でもないし、あんな夢を見たんだからなおさらだ。
「もう!せっかく作ったのに!」
「昨日の残り温めただけでしょーうるさいなあ」
朝は機嫌が悪いんだってば。
何度言えば分かるの。
むすっとしたまままだ下で文句を言っている母を残して二階に上がってベッドにダイブした。
いつもなら二度寝するけど――さすがに今日はもう目がばっちり覚めてしまって寝られる状態ではない。
――ったく、ついてない
朝からあんな夢を見て、お母さんは相変わらず朝から口うるさいし…
夢と同じ、ついてない一日――…
何かが引っかかる始まりだけど――気にしたって仕方ない。だって夢なんだから。
「まさか、ね」
そう呟いて勢いよくベッドから体を起こした。