君が落とした青空
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ふっと暗い視界が明けて白く明るい陽が目に差し込んで来た。
——といっても雨だけど…
重い気分と重い体をゆっくりと起こして軽く目をこすった。毎回目覚めから始まって、毎朝眠いと感じるのだから変な感じ。
ベッドに腰掛けたまま、部屋を見渡して、そして外の雨を確認すると大きなため息が出た。
なんで…なんでなんだろう。
もう冗談じゃない。
重い。体も頭も心も重い。最悪の朝最悪の一日がまた幕を開けたことはもう―—わかりたくもないのにわかってしまう。
頭を抱える様にして、うなだれる。
どうしたらいいんだろう…一緒にいなくても同じ結末なんて。何をすればいいの。
「実結ー」
母の声が聞こえて、顔を少し上げて見えるはずもないのに声のする方を見た。
「今行く」
聞こえる程度の声でそう返事をして、きゅっと唇を噛む。
きっと眉間には皺ができているくらいの表情だろうな、と自分で思う。
―—とりあえずまた始まってしまった一日。何も変わることなく、変えることができないまま終わってしまった今日。
気合いを入れる様に大きな深呼吸をして腰を上げた。
深呼吸なのか、それともため息なのか、自分でもわからないけれど。
とりあえずそろそろ起きないと母が怒鳴り声をあげる頃だろう。
きっと、絶対、テーブルの上にはカレーライスが用意されてるに違いない。