君が落とした青空


どこが好きだったんだろう。

いつから好きだったんだろう。


笑顔は好きだったけれど、最近ではそんな修弥の笑顔を見た記憶さえ曖昧で、思い出す笑顔はいつも、付き合った頃の修弥だ。


沢山の話をしてきて、沢山の時間を過ごしてきたのに、思い出すのはいつも付き合った頃の二人だ。


電話が終わったのか、振り向いた修弥は何かを言いかけて私の方を見たけれど、距離が合ったのを不思議に思ったのか私の方に近づく。


こないで。
近づかないで。


「実結?どーしたんだお前」

何でもないからもういいの。





もう、何もかもを終わりにしたいんだ。このまま。

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