pure love

「亮太ごめんな。わがまま言って」亮太がクスっと笑う。

「ん?何?!」
「こんなんわがままに入らんよ。俺は愛海がそう言ってくれて嬉しかったよ。」愛海と名前を呼ばれることにドキドキする。きっと二人だから愛海なんだ。私しか知らない彼の呼び方。

「毎日でも一緒に帰りたいわ」
「そんなんしたら亮太が負担なるー」
「そんなん負担になりませんからー好きな子と帰れるんやから幸せやわ。」ドキドキ…彼はなんで私の心をこんなに動かすことができるんだろう。

「ありがとう。」

帰り道二人でいろんな話をした。そう言えば二人きりになるなんて初めてのことでほんとに幸せだった。

彼の部活のこと、家で飼っている犬のこと。そんなに大したことは話してないのかもしれないけどほんとに楽しかった。


いつも一人で帰る道はすごく遠いのに亮太と帰る道は短すぎてすぐに私のマンションに着いてしまった。
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