pure love
「そっか。ありがとう。んーまだ熱高くて行けるか分からん。」

「そっかあー寂しいな。愛海、めっちゃ会いたい」そんなこと言わないで。会いたくなるよ。

身体はかなりしんどいはずなのに、胸の鼓動は止められない。どんどん苦しくなる。

「愛海も亮太に会いたいよー。今日ずっと寂しかった。」

「でも、しんどいからな。布団かぶって今日はゆっくりして?早く会いたいし。」

「うん…。亮太、ありがと。」

「じゃあな。」そう言って1.2分の会話は終わってしまった。

私はゆっくりベランダに出て、下をみた。

「あっ、出てきた!!」制服を着て重たい鞄を背負って立っていた。亮太の後ろには二人誰か分からないけど待っているようだった。

「愛海ー!!早く治して学校来いよ!待ってるからな!!」私はしんどくて声は出せなかったけどいっぱい大袈裟に頷いた。

「愛海――――!バイバイ!」亮太は友達二人とゆっくり歩き出した。数メートル進むごとに立ち止って振り向いて私に大きく手を振ってくれて。

私は布団の下で涙が止まらなかった。

愛おしすぎて、愛おしすぎて。忘れられない、忘れられない大事な時間。

ねえ、亮太?バカ。
もう、私はあなたから離れられないと思ったよ。こんなに私の心を奪っていくなんてずるすぎる。
< 126 / 150 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop