pure love
「愛海~~」この高い声の持ち主は…葵!
「葵!おはようっ」葵は鞄を持ったまま私に抱き付いてきた。

「おぇっ、あ、葵。重たい。」
葵は私からようやく離れてくれて「もう、昨日寂しすぎた!大丈夫?」と話してくれた。

「愛海も寂しかったよー」
「昨日な、沙耶ちゃんとかが一緒にご飯食べてくれた!みんな、優しくしてくれた!」昨日の出来事を話す葵が妙にかわいく思えた。

「寂しくさせてしまってごめんなさい。」
「今日は昨日の分までしゃべり倒すからな!」そう言って、葵も席に戻っていった。

私の目の先は亮太。ずっと見ていると視線に気づいたのか男子と話している亮太がこっちを見て笑ってくれた。

最後のチャイムが鳴り、私は教科書をかばんの中に詰めた。

「愛海、俺部活終わったら陸部んとこ行くな!じゃ、後で」
「うん、分かった!」亮太はそれだけ言って部活へ行った。
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