pure love
亮太はノートに下敷きの絵を見て、一生懸命書いていた。
(亮太らしいな…。)
「あっ!市川っ」
亮太は左手に持っていたシャーペンを置く。亮太は左利きなのだ。
最初は鶴の話ではなくて世間話をしていた。二人でしょーもない話をして笑って。
ただ、これが幸せだった。
私は思い出したようにポケットから鶴を取り出した。
「はい!これ…」亮太に鶴を差し出した。
「ありがとう!本間に嬉しいわ」
「りょ、亮太!」
「ん?」
「鶴の間に手紙、挟まってる。だから家で」
ガラー